
3.2.2エンド・エンドデータ通信と空地/地上通信
3.2.2.1はじめに
航空通信に関して、データリンク、ネットワーク、アプリケーション等いろいろの観点の議論が行われる。これらの意義や位置付けを整理することを目的として、本資料を作成した。キーワードの関連図を以下に示す。

以下での議論はATNに典型的に現れるものであるが、ATN特有なものではなく、データ通信について共通に適用される議論である。議論を大きく分けると、
1)通信が航空管理の中でどのように位置付けられるのか
2)航空通信の中での各種観点がどのように位置付けられるのか
が主題である、本資料の内容は主に第二点について、以下の章で整理を行う。
第一点については、本格的な議論ではないが、次のように概略整理しておく。航空通信、特にデータ通信は、音声通信との比較において、通信の効率化、信頼性向上がうたわれる。
データ通信は単にその様な点のみで利用検討されている訳ではない。最終的には、航空交通管理の自動化が求められている。そこで管理に必要な情報の確定、情報生成のための処理の準備、処理に必要なデータの収集・確保が必要であり、従って、データ収集手段としてのデータ通信が必要であるというのが、その主旨である。
最終的に航空交通管理(Air Traffic Management)が目標であるが、現在とかくCNS(通信・航法・監視)という枠組にこだわる傾向があり、その一部の通信の詳細のみを議論する傾向がある。最終目標が何であるかを忘れないことが大切であり、あえて問題提起を行った。
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